七尾線、能登鉄道塗りつぶしの旅で和倉温泉に途中下車、能登と言えば和倉温泉。
30年ちょい前の10代後半、仕事で加賀屋に泊まってガキのくせに贅沢させてもらったことがあったりして・・・和倉温泉に来るのはそれ以来で2回目。 加賀屋は値段が高いし、おそろしくでかい。そんなに大きくなくて、部屋に温泉の露天風呂が付いているという宿をチョイス。じゃらんで人気度ナンバー1だったこともあり、美湾荘に決めたんだが・・・
高山本線の運休のせいで、チェックインが予定より遅れそうなので途中電話をする。電話の応対はとてもいい。
和倉温泉駅までお迎えあり。和倉温泉は和倉湾に面して、高層ビル群のように宿が立ち並んでいる。その中でも中くらいの建物が美湾荘。思ったよりでかい、広々としたロビーで応対してくれたのは事務服を着た姉さん。ロビーで抹茶とお菓子を急いで食べて、部屋へ案内してもらう。抹茶もお菓子も美味しいし、応対もいい。
部屋の前に着くと、中でおばさんが布団を敷こうとしている。事務服の姉さんが「いまチェックインされたばかりですよ、もとに戻してください」と叱咤し、「すいませーん」と平然と立ち去る布団敷きばばあ。 う~~これは、もしかして口コミに同じようなクレームが出ていたような、まさか自分もやられるなんて・・・こりゃ日常茶飯事なんだかな。
不安な気持ちで部屋に入る。お部屋の清掃は見た感じは綺麗だが、照明器具に若干の埃あり。和倉湾を望む部屋には、海側に温泉露天風呂が付いている、最新のマッサージ機もある。
食事は食事処。とにかく先に温泉に入る。露天風呂では体を洗えないから、部屋の内風呂に入るがそこで唖然。き、汚い。ちゃんと清掃してない。手で汚れをふくと、すぐ落ちる。ちょい不安になりながら露天風呂に入るが、意外とここはきれい。 温泉も柔らかくていいお湯。含塩化土類食塩泉、聞きなれない名前だがちょっとだけなら飲泉できるらしい。もう暗くなっていたし、曇っていたので星が見られないのが残念。でも、海風にあたりながら超気持ちよく温泉を満喫。マイナスイオン&海浜浴だ。
さて、食事処へと向かう。席に着くと、料理は宴会のごとく、でかいトレイに乗っけて1度に出される。なんか、不快。最近この手の出し方は流行らないのにな・・・
蟹は、東京の食べ放題よりは美味しかった。
着物を着た仲居が現れる。(ここでは現れると書きたい、バックミュージックはジョーズのテーマ) 料理の説明、お料理を3品チョイスできるので、お選びくださいだと。この太った仲居、今日一日いやなことがあったんじゃないかと思うくらいに機嫌が悪くてふてぶてしい、怒っている、超不愉快になる。
ながったらしい料理の説明のあと、「鉄板の火をおつけしますか?」ちゅーから、「まだいいでーす」というと、「ちっ」てな顔をしてジョーズのテーマとともに去って行った。 なんじゃ、あのばばあ。そこで私は関取といあだ名をつける。関取はこちらの気配を知ったか知らずか、その後うちらのほうに来ることはなかった。
そこへ今度は慇懃無礼な感じの仲居現る。「揚げたての天ぷらでーす」。って、こんなに1度に料理出されて、刺身もまだ食ってないのに天ぷらかよっ!揚げたての天ぷらなんか、いまどきどこの旅館でもあたり前なんだよ
↓結局食べなかった天ぷら ↓煮魚は冷たくてぱさぱさ。
すぐ横にある板場から、板前どもがしゃべって笑っている声が聞こえたりもする。なんか、品がない感じ。
実は、それなりに期待をしていた。すごく、料理に期待をしていた。だから、高山本線が運休して、電車に乗るのにごたごたしたけれどそれも我慢できた。和倉でおいしいものが食べられると思ったから。でもその夢は破れた。刺身だって、東京のちょっと高めの居酒屋と変わらねえぞ、くそ、じゃらんの口コミめ、みんなうまいもん食ったことないんじゃねえか? あ、でもたしかに甘エビは美味しかった!!(ってこれだけかい)
仲居は、関取とか、歯抜けとか、慇懃無礼がいるけれど、男性従業員はそれに比べて感じがよかった。ワインや、チョイスした料理が残ったから部屋に持っていくと言ったら、いろいろと配慮してくれた。
チョイス料理、イカのなんとかでめちゃしょっぱいが美味しい。
そして、朝。素晴らしい眺めを見ながら、温泉に浸かる。これだけはすごい、たしかにすごく気持ちがいい。
この、↑舟の櫓みたいなのが最高に気に入る。櫓を湯船でえっさ、ほいさ漕いで漁船が前を通らないか待っていたけれど、ついに漁船は現れなかった。ちっ、つまんないの。
たしかに美湾荘、名前のとおり素晴らしい景色。お出迎え、お見送りに出てきた女将、ちょいと音が外れていたけどお琴を奏でる大女将、とても感じがいいけれど、仲居、清掃や布団敷きのばばあの教育は考えたほうがいい。食事の内容とか、板場のことも。チームワークというか、全体バランスが悪いんでないかい。せっかくこんなにいい眺めと、いい温泉があるのにすごくもったいない気がした。
というわけで、和倉温泉では大枚はたいて加賀屋に泊まるか、もっと部屋数の少ない旅館に泊まったほうがいいかもしれない。(2軒くらいあったけど、そっちにすりゃよかった) いままでじゃらんの口コミと評価点を基本にしてチョイスしていた私だけれど、今回はかなりの大外れであった次第。